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パーティー51 映画情報

──再開発の止まらないソウル。音楽家たちのユーモアが、ちょっぴり社会を動かした。

韓国ソウル、ホンデ(弘大)。とある食堂オーナーとインディー音楽家たちが、自分たちの場と都市を守るために起こしたユーモア溢れる行動の記録。ドキュメンタリー映画。

日本版宣材デザイン : Takashi Makabe

パーティー51 ドキュメンタリー映画/2013年/韓国/101分/韓国語/日本語字幕 製作:51+ film 監督:チョン・ヨンテク 日本語字幕:清水博之(雨乃日珈琲店)

photo by 51+필름

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あらすじ

韓国ソウル、弘大(ホンデ)地区で自立した活動を続けるソウルの音楽家たち。都市開発により弘大の家賃は上昇。ライブハウスの数も年々減少。また、不安定な収入に未来への不安も抱く。そんな折、音楽家たちは食堂「トゥリバン」のオーナー夫婦と出会う。巨大グループ企業GS建設によって建物が買収されトゥリバンから追い出された夫婦であったが、二人は建物に侵入し立てこもる。音楽家たちは夫婦と協力し、立てこもり真っ最中のトゥリバンで連日あらゆる音楽ライブを開催する──。

『パーティー51』は、ユーモアを取り入れながら自分たちの場づくりと人集めに奔走するソウルの音楽家たちを追った力強いドキュメンタリー作品。来日公演が話題を呼んだYamagata Tweaksterやフェギドン・タンビョンソン、日本の即興・実験音楽シーンとの交流の深いパク・ダハムといった、韓国インディー音楽シーンのキーパーソンたちが多数出演。


日本国内上映担当:Offshore(info.offshoremcc@gmail.com)

YouTubeにて視聴できるようになりました。(2020/06/13)

こちらから全編をご覧いただけます。韓国本国でもYouTube上でのフリー視聴が始まったことから、日本でも日本語字幕版を公開させていただけることとなりました。上映会(有料/無料)を開催したい方、イベントにて上映したい方は、今まで通り、上記連絡先までお問い合わせください。

自主上映について

詳細は山本佳奈子(Offshore)までお問い合わせください。 info.offshoremcc@gmail.com

popcornでの自主上映について

2017年10月2日よりマイクロシアターのサービス”popcorn”で上映会を開くことができるようになりました。 https://popcorn.theater/films/167 地方のまちでも上映しやすいプランです。 会場はpopcornへの登録が必要です。詳細はpopcornのウェブサイトをご覧ください。 https://popcorn.theater/


これからの上映情報

『パーティー51』Facebookページをご覧ください。

https://www.facebook.com/party51japan/

アジアンドキュメンタリーズにて2019年1月1日より1年間配信中!

アジアンドキュメンタリーズ_パーティー51

単品購入、月額見放題のどちらでも視聴可能です。

https://asiandocs.co.jp/con/111?from_category_id=5

アップリンクのオンライン映画館『UPLINK Cloud』にて 2017/11/9まで、3ヶ月限定配信中!

香港ライブハウスのドキュメンタリー映画『HIDDEN AGENDA The Movie』(2012)と同時配信です! http://www.uplink.co.jp/cloud/features/1140/


過去の上映

東京UPLINK会場では各回満席御礼。ありがとうございました! ・オールピスト2015(東京UPLINK) ・韓国音楽ドキュメンタリー『パーティー51』上映&ライブツアー (東京UPLINK、大阪HOPKEN、広島ヲルガン座など)  ※助成:一般財団法人おおさか創造千島財団山形国際ドキュメンタリー映画祭2015TAMA映画祭東京都国立市 かけこみ亭札幌おいそがしマイホームタウン (※トークイベントとしてマンスリーふるだて同時開催)見逃した映画特集2015(UPLINK)京都みなみ会館『パーティー51』トークイベント付き上映会Sakurazaka ASYLUM2016 「Sakurazaka Underground Film Festival 2016」沖縄那覇G-shelter『パーティー51』上映会(※トーク付き)サロン文化大学の映画まつり「パーティー51」上映会韓国ドキュメンタリー映画『パーティー51』緊急自主上映企画 全国18会場 ・豊田 橋ノ下舎・お座敷キネマ「パーティー51」上映『パーティー51』×『Hidden Agenda The Movie』 上映+トークショー(会場:阿佐ヶ谷ロフトA、トークゲスト:九龍ジョー、松本哉、山本佳奈子) PP21ふくおか自由学校 2017年度企画 第6回目「パーティー51」上映会+韓国市民運動との交流報告 他。


──七尾旅人さんからコメントをいただきました!

 映画「パーティー51」を観たのは韓国光州のモーテルだった。Offshoreの山本佳奈子さんにお願いして公開前のものを観せて頂いた。友人坂口恭平くんの手引きによる光州での演奏でオムニたちと「アリラン」や光州由来のプロテストソング「あなたのための行進曲」を共に歌って、笑い、涙し、音楽を共有しながら長い距離や時間を越えて近づいていく感触を得た自分は、ソウル入りして現在進行形の韓国インディ音楽と邂逅する前にどうしてもこの映画を観ておきたかったのだ。フェギドン・タンピョンソン、バムサム海賊団、Yamagata Tweakster、kuang program、画面に映し出される素晴らしい才能たちに興奮し、愛するうどん屋トゥリバンを守るという一見小さなトピックがはらむ、意外なほどの大きさに感動した。日本のどこか浮き足立った「社会的な作品」とは一味ちがった、太く、リアルで、地に足の着いた問題提起と抵抗がここにある。現在の韓国社会が抱える希望と絶望と日常を、余すことなく見せてくれる作品だ。ここに登場する隣国の愛しいサウンドたちと、僕たちはこの映画を通してとうとう本格的に出会う。そしてたくさんのことを学び、友情や、アイデアを、交換し始めることになる。音楽好きはもちろん、そうでない方もぜひ、この映画を通して、隣国の友人たちの、ありのままの姿に、素顔に触れてほしい。 ──七尾旅人


監督プロフィール

チョン・ヨンテク 1969年、 テグ生まれ。労働者の運動や社会問題を撮り始め、映画監督としてのキャリアをスタートさせる。以前の作品ではアートと社会の関係性を問いかけており、代表作に『200年代韓国文学における不安定な若者たち(The Insecure Youth Shown In Korean Literature In 2000s)』や『ニュータウンカルチャーパーティー(New Town Culture Party)』などがある。

映画出演者プロフィール

パク・ダハム / 音楽家・オーガナイザー Helicopter Records代表。数々のソウルインディー音源をリリースしてきた。映画『パーティー51』のプロデュースも担当。映画の中でも描かれる通り、ジャンルの枠を越えてありとあらゆるソウル近辺で行なわれる音楽イベントをオーガナイズ。2013年には『DOMMUNE』にも出演した。ノイズミュージシャンとしても活動している。

Yamagata Tweakster / 音楽家 ソウル在住のハン・バッ(Hahn Vad)による一人ユニット。2003年以来、「ソウルの下北沢」と称されるホンデの音楽シーンで「アマチュア増幅器(Amature Amplifier)」として弾き語りの活動をしていたハン・バッが、2005年にMacintoshと出会い、Garage Bandでダンス・ミュージックを作り始めたことで生まれたYamagata Tweakster。名前の由来は『山形国際ドキュメンタリー映画祭』のファンだから。ただし、山形に行ったことはない。2008年からYamagata Tweaksterの音源制作に専念。ライヴではAmature Amplifier Only For Amature Amplifierとしてトクマルシューゴなどの前座を務めている。単に踊るための音楽ではなく、労働者階級の人々の日常生活の断片をハウスビートに合わせたダンスに昇華させるパフォーマンスに重点を置く。2011年にアルバム『Won VVool』、2012年に『Mokpoidong』を自主制作・発売。ライヴのない日はGroove Gurumaという、装飾を施したリアカーでCDや本を売る活動を行っている。たまに3歳の長男を背負って路上ライヴもしている。影響を受けたアーティストはPet Shop Boys、Strangelove (ブリストル)、Fishmans、韓国のKangbyeongcheol and Samtaegiなど。

フェギドン・タンピョンソン / 音楽家 1986年ソウル生まれ。2006年に活動を開始したサイケデリック・フォーク・ミュージシャン。韓国の昔の歌謡曲のほか、アメリカやイギリスのインディー・ロックやアンダーグラウンド・フォークなど、数多くのジャンルの音楽から受けた影響を、伝統的なフォークミュージックのフォーマットに乗せて独特なサウンドを生み出している。音楽家としてだけでなく、アクティビストやフリーのライターとしても活動中。2010年以来、JARIP(自立音楽生産組合)の実行委員も務める。2012年4月に1stアルバム「백년」(A hundred years / 百年)を、2013年6月にEP「처녀」(The Virgin / 處女)を発売。 *フェギドン・タンピョンソン(回基洞短編選)の名前の由来:「回基洞」は通っていた大学の近所の地名。近所での青春に関連するショートストーリー(短編選)を音楽で表現したいと思ったから。

バムソム海賊団 / 音楽家 バムソム海賊団は、ドラムとベースで構成された2人組パンク・グラインドコアバンド。 2006年4人でスタートし、即興的なノイズコアを演奏。2009年から2人組になって、パンクを基盤にグラインドコアとメタルを適当に混ぜ合わせた音楽をしている。 ほとんどの歌詞は屋台で焼酎を飲みながら政治の話をするタクシー運転手の心構えで書かれている。みなの目と耳を刺激して、幼児期の知能啓発に助けを与える代表的なエデュケーショナル・パンクバンド。2011年に『ソウル火の海』『The Split』を発売。

※「バムサム海賊団」「パムソム海賊団」等の日本語表記がありますが、『パーティー51』においては日本語字幕より「バムソム海賊団」を採用しました。

ハ・ホンジン / 音楽家 アコースティック・ブルースミュージシャン。2010年から本格的に活動を開始した。 韓国では珍しく、デルタ・ブルースに基盤した音楽を披露し、同時代の人生の喜怒哀楽を盛り込んでいるという点で印象的だ。 2011年の1年間、EP『犬』と『去年の夏』を発表し、釜山でパンクバンドのメンバーであり、ギター・シンガーソングライターとして活動中のキム・イルドゥとスプリットアルバム『キム・イルドゥ×ハ・ホンジン』を発表した。 ソロEPは、公演会場やSNSを通じて直取引で販売され、『キム・イルドゥ×ハホンジン』は、一部レコード店とライブハウスなどで流通している。ソロ以外にも複数のプロジェクト、バンドに参加している。


映画を観た後に余韻にひたるための参考リンク

雨乃日珈琲店ブログ:パーティー51関連記事 不動産のおはなし

雨乃日珈琲店ブログ:「51+ FESTIVAL」のこと

Offshore:映画『パーティー51』上映後トーク:パク・ダハム×バムソム海賊団×ハ・ホンジン×チョン・ヨンテク監督

Offshore:政治活動と政治的な活動、音楽を核とした場づくり仕事づくり-『パーティー51』上映後トーク:アサダワタル×HOPKEN杉本×Offshore山本

Offshore ONLINE SHOP:  zine『20150319 20150324 SEOUL』*Reissue

※上映ツアーの際に副読本、映画カタログのように各地で販売したzineです。

note: zine 『20150319 20150324 SEOUL』 デジタル版 

※上記zineのデジタル版です。


All photo by 51+필름

Poster design by Takashi Makabe

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