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香港クリエイティブ発信基地 『ACO』本・ローカルプロダクト・アートグッズが並ぶ店

世界から人・モノ・お金が集まる香港。もし香港に小旅行に行ったとして、香港のローカルなクリエイティビティに出会うことは難しい。小さな土地に全世界の人々が集まり、世界的に有名なブランドショップが立ち並ぶ。この乱雑で混沌とした街、香港で、Offshoreが自信をもってオススメする尖ったショップを紹介する。まずは、本屋であり持続可能なライフスタイルを提案するショップ。

 

Aco 艺鵠 art and culture outreach http://aco.hk

 

 


MTR湾仔駅と銅鑼灣駅の中間あたり、軒尼詩(ヘネシー)ロード沿いにある古い冨徳(Foo Tak)ビルの2階(香港では1/Fと表記されるが日本の数え方では2階。)にあるAco。2003年に始まったNPO組織であるAcoは、元々は海外から香港にやってきたアーティストを支援する活動をしていた。その頃は本などを販売する実地店舗としては運営していなかった。

 

ある時、香港のブックストアTwilight Booksが営業を終了した。AcoはTwilight Booksが取り扱っていた貴重な在庫書籍を譲り受けたことから、本屋としての機能も果たすようになったという。Acoがブックストアとして展開するようになって6年。書籍のみにとどまらない挑戦を少し紹介しよう。

 


Acoの看板(?)猫。

 


こちらが今回いろいろ話してくれたAco booksの責任者、Kobe(何比)。

温和な口調ながらも、しっかりと、ローカル、有機を勧めるクリエイターとしての芯を持っている。

 

Acoが展開する本は、芸術、文学、科学、哲学 etc…と多岐にわたる。そして英語で書かれた書籍がメインとなっているので、中国語が読めなくても楽しめるかもしれない。さらにはZINEも取り扱っており、現在の中華圏でのZINEシーンの様子も垣間見えて面白い。香港内のZINEだけでなく、中国大陸内のアンダーグラウンドなZINEも取り扱っているので、貴重なリソースが並ぶショップとも言えるだろう。

 

 

Acoがアート・書籍の分野以外で提唱するのは、「地元の良いプロダクト」や、「地元の農産物」。そして「持続可能な生活」だ。本棚だけでなく冷蔵庫も設置されており、取材に行った日には卵やジャックフルーツのジャム、豆乳なども陳列されていた。もちろん、どれも香港産。

それらに関連したワークショップや、映画の上映会なども開かれる。訪れた際には窓際の席でゆっくりと落ち着くこともできる。

 

 

香港で現在注目されている、低学歴の女性を支援しながら地球環境にもやさしい石鹸プロジェクトSO…SOAP!や、摩天楼都市香港の真ん中で養蜂に挑戦するHK HONEYプロジェクトの商品も扱っている。(この2つの香港発プロジェクトは、どちらもデザインが素晴らしく、この手の活動にありがちなダサいパッケージとは無縁なのだ。)

 


SO…SOAP!やHK HONEY以外にも、からだと地球にやさしいグッズが並ぶ。
HK HONEYに養蜂を教えていたという、まさにHK HONEYの師匠の蜂蜜も販売されている。

 

 

他にもローカルのクリエイターによるグッズやCDも並び、店内をゆっくり見ようと思えば最低1時間は必要だろう。中環(セントラル)地区で高価な買い物をするのも悪くはないが、もし香港島を歩くのであれば、地元香港人たちが何を考え、クリエイティブや社会貢献をどのように工夫して楽しんでいるのか、Acoに覗きにいってみてはどうだろう?